“Reaction” から “Creation” へ

“Reaction”と”Creation”の違い

「 “Creation” とはなにか?」

ちょうど1年ほど前、XICAの代表取締役を自ら退任することに決めた。
当時の様々な状況を考慮して、ロジカルに出した結論でもあったけど、今から振り返ってみれば、根っこにはこの問いに近いところにあったのかもしれない。

「自分にしか出来ないことを探す」みたいなものとは違う。その問いの立て方自体が筋が悪い。ただ、少なくともこれまでの自分は、”Creation” ではなく “Reaction” をしてきた、という自覚が強い。
ものすごく遡ってみれば、姉と弟の間に生まれ、さらには父方も母方も総勢8〜9人の従兄弟の「真ん中あたり」に居て、全体の中での自分を捉えてきた。
親から期待されること、学校で期待されること、仕事で期待されること、etc、etc。色んな外から来る「何か」に対して “Reaction” をしてきた気がする。

この二つの違いって何なのか?
ちなみに、Reaction と Creation という言葉はアナグラムで、”c”の位置が少し違うだけだったりする。

宇宙と脳細胞、樹齢2,000年の樹

改めて「Creationとは何か?」を考えると、2つのイメージが自分の中に浮かぶ。
いずれも、2017年11月にアメリカの西海岸に行ってきたときのもの。その名の通り「Creation Journey」という企画の一環。

一つは、宇宙を一番引いてみたときのシミュレーション画像。これが、脳内の神経細胞同士がつながっている画像と全く同じ。これを見ると、「自分」って何か?を問うことに意味はなく、ものすごく大きな循環の中の「ただ1つのレイヤー」でしかないと思った。
本当に、手塚治虫の「火の鳥」に出てきそうな世界そのもの。

 

もう一つは、redwood forestで見た風景。樹齢2000年もあるようなredwoodがたくさん生えている森林を歩きながら、「木は必ず上に向かって伸びる」ことに気づく。斜めに生えていようが、傷んで薄っぺらになろうが、必ず「上」に伸びていく。
トレンドと呼ぶのか、人類の進化と呼ぶのか、より大いなる何かの意図と呼ぶのか、それがどれかは良くわからないし、そこに強いこだわりはない。
ただ、「木が上に伸びる」ように、自分の意識を越えた大きな流れは存在するのだと実感する。それに抗うよりも、それに沿った動きのほうがなめらかであり、結果的に力強く成長していく。
斜めに生え始めた木が、樹齢2000年になるとはちょっと思いづらい。

一方で、私達が日常的に直面している問題は、もっと具体的で、もっと感情に訴えかけ、もっとめんどくさい。
でも、この一つ一つが大きな流れにも通じている。

EnFlowという社名との巡り合わせ

会社を作ることになったのも、社名が付いたのも、色んな縁と流れとタイミングだった。

自分が漠然とやろうと思っていたことと、ちょうど妻が始めることになったリンパマッサージ。会社を2つ作るのはめんどくさいな、という最初は消極的な理由から始まり、両者をつなぐコンセプトを考え始めた。

リンパが何かというと、身体にあるリンパの滞りを取り、全体の「流れ」を良くすること。
組織もなるべく自然な「流れ」に沿っているときが、最も良い状態に近い。
結果的に、この「流れ」というキーワードで大きく括ってみると、色んな可能性が見えるようになっていった。

ちなみに、社名が最後どうやって決まったかというと、外苑前あたりのカフェで社名をぼーっと考えていたときに、坂本龍一のEnergy FlowがiPhoneから流れてきて、なんとなくそこからEnとFlowを取った。

 

 組織に関して、どんな「流れ」を「促す」のか

では、組織に関しては、何の「流れ」を「促す」のか?大きく二つある。

一つ目。「大きなパラダイムの転換」と「具体的な課題解決」をつなげること。

中長期的な大きなトレンドとして起きていることを色んな角度から捉えて、それを現実につなげること。そのための具体的な手段も作っていきたいし、個別具体の課題を解決するための創意工夫にも汗をかきたい。
これを通じて、抽象→具体、さらには具体→抽象、という流れがもっとなめらかになっていてほしい。

 

二つ目。
組織の「中」の流れを良くすること。先ほどの「個別具体の創意工夫」の中身とも言える。図らずも経営者を5年間経験したことにもつながる。具体的に、組織の課題解決を支援したい。

組織の中の流れには大きく3つある。「情報」「力」「感情」。どれが滞ってもうまくいかない。それぞれが相互作用しながら、最適に流れていく組織をデザインし、実装すること。

 

ReactionとCreationのあいだ

冒頭の問題意識に戻って、これからEnFlowという会社を通じてやろうとしてることは、Reactionなのか、Creationなのか。もはや良くわからない。
自分の意志でデザインして進めようとしているCreationであるとも言えるし、これまでの経験が伏線になったReactionでしかないとも言える(それを言うと全てが何かの伏線に対するreactionで、かつそれが次の伏線になっている、という循環だとも言える)。

いずれにせよそこは0←→1の世界ではなく、緩やかなグラデーションしかない。
それでも、今回はよりCreationに近い、と思える。自らの内的な欲求とか動機に近いところから発している感覚が強まっているから。


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